ヌメ革とは?ヌメ革の特徴やヌメ革でつくられたランドセルの魅力をご紹介します
個性的でありながら、品のある様が目を引く「ヌメ革」のランドセル。経年変化を楽しめるのはヌメ革のランドセルだけかもしれません。
今回はヌメ革の特徴や、ヌメ革でつくられたランドセルの魅力についてご紹介いたします。
■ヌメ革とは
・ヌメ革とは何の革?
ヌメ革とは、植物に含まれる渋み成分「タンニン」を使用し、なめされた革のことです。そのため、「タンニンなめし革」とも呼ばれます。ヌメ革といえば牛革が一般的ですが、それ以外も存在します。
・ヌメ革の特徴
表面の加工をほとんど施しておらず、革本来の素朴な雰囲気と香りが特徴です。滑らかな手触りからは独特の風格が感じられ、一目で本革とわかります。
また、使用していくうちにツヤが増し、ベージュまたはキャメルのようなやさしい色合いから、味わい深い茶色へと大きく変化するのもヌメ革の特徴です。
ただし、美しく変化させるにはきちんとお手入れをすることが求められます。デリケートな素材のため、扱いが難しそうなイメージをもたれがちですが、水濡れを避けて表面をこまめにブラッシングすれば、ひどく汚れが残ることはありません。
ヌメ革の表面に付いた傷は時間とともに独特な風格を醸し出し、愛らしく思えるのもヌメ革ならではの魅力でしょう。
■ヌメ革ランドセルの魅力
・丈夫で長持ちしやすい
ヌメ革は繊維の目が詰まっているため丈夫で、長く愛用できるのが大きな魅力です。ランドセルを使い始めた頃は少し硬くてゴワゴワするかもしれませんが、次第にやわらかく変化します。そのため、無理にほぐす必要はありません。
体に馴染んだヌメ革のランドセルは、6年間心地よく使用し続けられるでしょう。
・世界に1つしかない革
先述の通りヌメ革は表面の加工をほとんど施さないので、動物の皮膚のたるみ、しわ、血管、毛穴の跡など、「ナチュラルスタンプ」と呼ばれる自然の刻印がくっきりと残されています。
そのため、ヌメ革のランドセルはすべて異なる表情をしており、世界に1つしかない自分だけのランドセルと言えます。
・経年変化を楽しめる
表面がむき出し状態のため、外部からの刺激に反応しやすいのがヌメ革です。通学中の日焼けや触れた際の手の脂、傷といった刺激もヌメ革を育てます。
ランドセルを長持ちさせるには大切に扱うことが大切ですが、多少の傷や汚れを経年変化の一つとして見届けるのも、ヌメ革ならではの楽しみ方ではないでしょうか。
ヌメ革はお手入れをすることで、より美しい状態を維持できますが、あまり神経質になりすぎる必要はありません。付いた傷や汚れも含め、思い出のランドセルになるでしょう。