やっぱり本革!牛革ランドセルのメリットやQ&A

多くの親御さんがランドセルに対して「長持ちして欲しい」という希望を持っています。ランドセルの耐久性は手入れや使い方により左右されますが、少なからず使用されている素材も要因として関わっています。

今回は長持ちしやすく、取扱いも比較的難しくないといわれる「牛革ランドセル」について調べてみました。牛革の加工やQ&Aをご紹介しますので、牛革ランドセルの検討をしている親御さんにぜひご覧いただけたらと思います。

1.牛革ランドセルの特徴やメリット

牛革製品に対して「水に弱い」「重たい」「手入れが必要」というイメージをお持ちではないでしょうか。確かに靴や鞄などの牛革製品は定期的なメンテナンスが必要です。

 

ランドセルに使用されている牛革は、6年間使用することを前提に作られていますので、水に強い加工やどんな形になってもシワやヒビが入りにくい仕様が施されています。重さに関しては、人工皮革のクラリーノと比べても、わずか200gほどの違いしかなく、これは教科書1冊分程度に相当します。

 

牛革には「ハラコ」「カーフスキン」「キップスキン」「カウハイド」「ステアハイド」「ブルハイド」「ジナマ」と様々な種類があり、牛の年齢や性別によって硬さや肌触り、質感が変わります。製品に最適な質の牛革を使うことで、長く愛される製品が出来上がります。

 

 

一般的に「牛革」と表示される製品の多くは「ステアハイド(生後3~6ヶ月のうちに去勢した2歳以上の雄の牛)」が使用されており、ランドセルもこのステアハイドで出来ています。

 

 

牛革を使ったランドセルのメリットは「丈夫」「見た目に高級感がある」「愛着がわきやすい」と言ったことがあげられます。使えば使うほどに味わいが出る牛革だから、その人にあった風合いが出てくるのだと思います。

2.加工方法別 牛革の種類や特徴

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牛革のメリットをご紹介した後は、ランドセルに使われる牛革の加工についてご説明したいと思います。加工には「スムース」「シボ加工」「ヌメ革」の3種類があります。それぞれ詳しく見てみましょう。

 

スムース加工

スムース加工とはその名の通り「滑らかに見える加工」を言います。光沢のあるランドセルにはスムース加工が施されています。滑らかで手触りが良いのが特徴ですが、製品によってはキズが目立ちやすいことがあります。

 

シボ加工(ボルサ・ビトリア)

革の表面にシボ(立体的なおうとつ)を付けた物をシボ加工と呼びます。シボ加工がされた牛革ランドセルはキズが目立ちにくく、耐久性があり、お手入れも比較的簡単といった特徴があります。さらにランドセルメーカーによっては、防水加工が施されていることもあるので、雨や雪の日でも安心して使えます。

 

ヌメ革

ヌメ革とは、簡単な「なめし加工」をしただけの状態の牛革を言います。染色や塗装がされておらず、定期的な手入れが必要になります。水や傷に弱く、最も扱いに慎重さを求められる素材と言えます。ヌメ革の良いところは、使えば使うほど革の色が変化し、独特な味わいが出てくるというところ。

エレガントで気品のある見た目ですが、元気に遊びまわる子どもにとっては、ヌメ革のランドセルよりも、シボ加工のランドセルの方が良いかもしれません。

3.牛革ランドセルのQ&A

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牛革ランドセルについてのよくある質問をまとめてみました。

 

牛革はヒビが入りやすい?

本来牛革は乾燥に弱く、クリームやオイルを塗って乾燥を防ぐ必要があります。昔のランドセルは、使っているうちに肩ベルトやかぶせ部分に細かいヒビやめくれが出てきました。

しかし、現在のランドセルは6年間使ってもらえることを想定して作られているので、そこまで慎重になる必要はありません。メーカーによっては故障による修理を受け付けてくれるところもあります。ランドセル購入前に、修理に関するサポートを受けられるかどうかを調べておくのも大切ですね。

 

 

牛革の防水の効果はどのくらい?

水に弱いのが牛革の特徴ですが、ランドセルに使用されている牛革には、ほぼ防水加工が施されていると言えます。

ですが防水加工されているとはいえ、大量の水が浸透してしまうと、カビや雑菌が繁殖し、ランドセルの劣化に繋がります。水濡れや表面を水洗いした時は、乾燥したタオルで水分を拭き取ったら、日陰で乾燥させてください。直射日光やドライヤーの熱風を当てると、牛革が縮んでヒビ割れの原因になります。

 

 

牛革は型崩れしやすい?

ランドセルのマチ部分に固定版や補強金属が入っている製品なら、大きく型崩れする可能性は低いでしょう。ただしランドセルの上に座ったり、背負ったまま壁にもたれるといった行動を繰り返しているうちに、多少変形するかもしれません。

また天然素材のため、気候や温度により、革が多少伸び縮みすることもあります。

 

 

牛革は傷がつきやすい?

ランドセルにはキズが目立ちにくいシボ加工された製品があります。どうしてもキズが気になるのであれば、シボ加工タイプをお選びください。ランドセルについたキズは、卒業を迎える頃には思い出に変わります。キズととらえるか、味わいととらえるかはご本人や親御さん次第かもしれません。

最後に

牛革ランドセルの特徴や疑問などについてご紹介いたしました。ランドセルは運動靴や洋服のように、サイズが小さくなったら買い替える商品ではありません。子どもが人生で初めて長い時間をかけて大切に愛用し続ける鞄かもしれません。

物を大切にすることを教えるとともに、ランドセルについたキズが小学校時代の良い思い出になるように、世界でたった一つのランドセルを選んであげましょう。

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