就学前健康診断ってなにするの?事前にしておくべきことは?

小学校入学前に必ず行なわれる、就学前健康診断。

「どんなことをするの?」
「当日の流れは?」
「保護者は付き添うの?」
「事前にしておくべきことはある?」

など、親御さんも疑問がたくさんあるかもしれません。
今回は、就学前健診についてご紹介します。

就学前健診って?なんのためにあるの?

就学前健診とは、小学校1年生になる5ヶ月~6ヶ月前に行なわれる健康診断のことです。次年度に一年生になる予定の子どもに対して、心身の健康を確認するために行なわれます。

健診では、その時の健康状態を確認するのはもちろん、母子手帳をもとに既住歴、成育歴、予防接種歴などを確認し、お子さまの健康状態を判断します。また、就学前健康診断には以下のような目的があります。

 

・疾患や異常を見つけ、治療や支援につなげるため

就学前健康診断でお子さまの疾患や異常を発見した場合、適切な治療や生活習慣の改善指導がされます。これにより、入学前までに健康状態が回復するように促します。

 

・就学先の判断材料として活用するため

小学校には、通常学級、通級、特別支援学級、特別支援学校などがあります。就学前健康診断で得られたお子さまの様子や知能検査の結果は、就学先を決めるための判断材料になります。

 

・健康状態について、関心を寄せ認識するため

保護者だけでなく、お子さま本人も自分の健康に気を配るいい機会になります。

当日の流れ

就学前年度の10月上旬頃に、お住まいの市区町村から「就学前健康診断通知書」が送られてきます。必要な持ち物なども記載されているので、確認しておきましょう。当日は、それらを持参します。基本的に、就学前健康診断は入学予定の小学校で行なわれます。来春から同じ学年になる子どもたちと集団で行なわれるため、事前にお友達に出会うこと最初の機会でもあります。

就学前健康診断は、高学年のお兄ちゃん、お姉ちゃんがお手伝いをしてくれます。普段ほとんど関わることのない年上の人たちと接することができるので、お子さまにとってよい機会になるのではないでしょうか。子どもたちが就学前健診を行っている間、保護者は学校の説明を聞いているのが一般的です。説明が終わった頃、就学前健康診断も終わるので、お子さまと合流して一緒に帰宅します。

就学前健診ってなにするの?

以下では、就学前健康診断で行なわれる健診のいくつかをご紹介します。

 

・眼の検査

眼の疾患を調べます。

 

・視力診断

視力検査に使うC型のランドルト環を使って、視力を測ります。黒い円の切れ目を指で指します。

 

・聴力検査

オージメーターを使って聴力を検査します。ヘッドホンを耳にして、音が流れたら流れたほうのスイッチを押します。

 

・歯科

歯周疾患や、虫歯の有無を確認します。

 

・知的発達

知的発達の検査では、精神発達、言語、情緒などを診断します。精神発達では、絵カードやおはじきを使って指示に合わせた行動ができるか、指示が理解できるかなどを診ます。言語では、音が正確に言葉になっているか、発音などを確認します。情緒は、検査中の児童の様子を観察します。

 

就学前健康診断のあと1月下旬頃に入学通知書が郵送され、入学する小学校が決まります。もともと障害があったり通常級以外の学校を検討している場合は、必ず事前に相談しましょう。

お子さまには、事前に検査内容を説明しておくことが大切

上記のような健診が初めてのお子さまは少なくありません。ましてや、保護者と離れて知らないお兄ちゃんやお姉ちゃんに手を引かれていくことになるので、お子さまが不安を感じるのは仕方ありません。当日、お子さまが戸惑ったり不安を感じないようにするには、お家で事前に検査内容を説明しておくことが大切です。

例えば、「こんな検査をするんだよ」「お兄ちゃんお姉ちゃんは、とっても優しいよ」「なにかわからないことがあったら、先生に聞いたら教えてくれるよ」など、いろいろな状況をお子さまと一緒に想像し、安心させてあげることが大切です。

 

就学前健康診断は、お子さまの健康状態を知る上で非常に大切です。今まで見落とされてきた疾患や障害を発見する機会になるかもしれません。お子さまが初めて小学校に訪れて、保護者の元を離れることも、小学校入学に向けてのよい体験になります。

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